「レスラー」
(2008/THE WRESTLER)かつて人気レスラーだったランデイは、落ちぶれた今もプロレスを続けていた。
ある日、心臓発作を起こし引退を余儀なくされる。
新しい仕事に就き、疎遠にしていた娘と絆を取り戻そうとするランデイ。だが、やがて彼は気づく。自分がリングの外では生きられない人間だと。
ミッキー・ロークが、かつて栄光のスポットライトを浴びた人気プロレスラーの孤独な後半生を、自らの波瀾万丈の俳優人生と重ね合わせて哀愁いっぱいに熱演し賞賛された感動の人生ドラマ。
第65回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。この作品でミッキー・ロークは、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞を受賞した。
つまり、ショーン・ペンはゴールデン・グローブを取れなかったわけである。
アカデミー賞レースの下馬評では、ショーンとミッキーの一騎打ちと言われていた。
結果、ショーンは受賞スピーチで、ミッキーの名を挙げ彼を称えた。
ミッキー・ロークもレスラーも苦手だけど、こりゃ一発見ておかなければ話にならんぜよ、と見たのだった。
東京ニュース通信社試写 @日本教育会館一ツ橋ホール
*試写を観たまま、記事UPもせずぐずぐずしていたら、三沢光晴の訃報が・・・。
神のお告げかと、あわててUPする次第。 合掌。
ごめんなさい。降参です・・・。
落ちぶれたレスラーとミッキー・ロークの姿がシンクロして、つらくて見ていられなかったッス。
しかも冒頭の場末のプロレス試合の流血に完全に腰が引けました。
かみそりはまだしも、ステイプル・ガンには参ったッス。→ 大工仕事で使うホッチキスのどデカいヤツ。柱なんかに釘代わりに留めるヤツを体にやるんだよ。作りごとだと頭でわかっていても、ダメ!
途中で帰りたくなっちゃったよ~。 ドMの人は楽しめるはず・・・。
ステロイドの影響で倒れたランデイは、心臓のバイパス手術を受ける。
それを機会に疎遠にしていた娘との関係を修復するが、ある日久しぶりの 「酒と女とドラッグ」 で、娘とのデイナーの約束をすっぽかしてしまう。
時すでに遅し、娘の元に駆け付けたランデイは泣きはらした娘の顔を見る――このシーンで観客女性の9割を敵に回したね、ランデイ。
ダメな男だとわかっていたけど、娘を泣かせて、おまえはウ○コだ。オレは許さん!
人生は苛酷である。ゆえに美しい。 この映画のキャッチコピーです。
ランデイの生きざまに共感するのは、男だけだと思うよ。
娘(大学生)とランデイプロレスはしょせん八百長だ、いや、ショウだ! という話があるけど、これを見てレスラーたちのショウマン精神はあっぱれだと思った。
いかに観客を沸かせるか、彼らは体を張ってショウマンに徹しているのがよくわかった。
また、いつでもレスラー仲間はあたたかい。そこは見ていて救われました。
ことほどさように、この映画でポジティヴな部分はリングの中だけ。リングの外の現実世界を受け入れられない、折り合いをつけて生きて行くことが出来ない不器用なランデイ。
ミッキー・ロークは'80年代に人気俳優として活躍したが、'90年代には落ちぶれてボクサーとして生計を立てていたこともあった。
実は今回このレスラー役を一度降ろされ、再び配役されたという。
――降ろされた時はホッとしたんだ。なにしろ出演料はゼロに近くて、なぜタダで自分の辛い過去を又経験しなくちゃいけないんだ?ってね。
でもその反面、ダーレン・アロノフスキーという類まれな才能の持ち主と仕事をする機会を逃していいのか?という疑問もあった。
再び配役されて良かったよ。この作品はほんとに低予算で、ほかの人々のギャラも無いに等しかったという。
それでもこの映画を作りたいという人々の意志があり、過酷な条件の撮影で不平を言う者は一人もいなかった。
曲を提供したブルース・スプリングスティーンもタダでやってくれた。→ ゴールデン・グローブ主題歌賞受賞。
これは 「男の映画」です。
そういうのがたまらなく好きな人は、是非観に行きましょう。
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こんな時もありました・・・。
今は・・・
ところでこの辺の監督は、さっぱり近況を聞きませんね。
マイケル・チミノ、エイドリアン・ライン・・・
エイドリアン・ラインで最後に見たのは、<ロリータ>かな。これは良かっわよ。
だって、myラブ☆ジェレ様 が出ているんだもの。
私は、スタンリー・キューブリック版より出来がいいと思う。
***
ランデイと親しい ”身持ちの堅い” ストリッパー役 マリッサ・トメイ。
キュートなマリッサもさすがにフケたわね。'64年生まれ 44歳か。
ま、トウのたったストリッパー役なんだから仕方ないんだけどさ。
マリッサがアカデミー賞助演女優賞を受賞した <いとこのヴィニー>
これは傑作! 超オススメ☆ ああ、見て良かったあ~と思える作品。
何年か前、神宮でミッキー・ロークを見かけたことがある。
お昼ごはんを食べていたら、店にミッキーが入って来た。分厚くてデカかった。
笑顔を絶やさず、みょーに貫禄があった。
たしか
<シン・シテイ> のプロモ来日じゃなかったかな。
関連記事 :
【シン・シティ】
>ランデイの生きざまに共感するのは、男だけだと思うよ。
うふふ、女も自己チューでこんな風にしか生きられない人いますよね。まぁ、結婚してない人多いですけど...。この映画に共感してしまった私は...自分の事 "おっさん"だなぁ~と思いました(笑)
>何年か前、神宮でミッキー・ロークを見かけたことがある。
へ~~!私も見たかった^^
私、男は分厚くてデカい人が好きです。
胸板の薄い綺麗な男は虐めたくなります。最近は愛でる事にしましたが(笑)